アジソン病の子を飼っていて、一番怖いのは「アジソンクリーゼ」です。
副腎ホルモンが急激に不足することで起こる緊急事態。最悪の場合、命を落とすこともある——はじめてそれを知ったとき、正直背筋が凍りました。「そんなことが起きるかもしれないの?」と。
でも、正しく知って備えておけば、乗り越えられます。うちのふわりも一度経験しましたが、すぐに対処できたことで回復してくれました。知識があったからこそ、冷静に動けたと思っています。
この記事では、「どんな症状が出たら病院へ走るべきか」を最優先でまとめました。今まさに様子がおかしいという方は、下の症状チェックまで飛ばして読んでください。
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アジソンクリーゼとは
アジソンクリーゼ(副腎クリーゼ)とは、副腎ホルモンが急激に不足して体がショック状態になることです。普段は薬でコントロールできていても、何かのきっかけで一気に悪化することがあります。
体を維持するために必要なホルモンが急に足りなくなるため、血圧が下がり、心臓や腎臓への影響が出て、数時間で状態が急変することも。「様子を見ていよう」では間に合わないことがある、それがアジソンクリーゼの怖いところです。

アジソン病そのものについては、こちらの記事に詳しく書いています。
アジソン病って知ってますか?うちのトイプードルの話
こんな症状が出たらすぐ病院へ
次のような症状が出たときは、迷わず夜間でも病院に連絡してください。「大げさかも」と思う必要はありません。
アジソンクリーゼは点滴(輸液)と注射で対処します。早ければ早いほど回復が早く、手遅れになると命に関わります。「夜中だから」「休日だから」と躊躇せず、まず電話してください。
普段から歯茎の色を見ておくと、いざというときの比較ができます。うちは薬を飲ませるときに口元を触るので、そのついでに毎朝チェックする習慣にしました。
うちが特に見ているのは「水」
アジソン病は「水をたくさん飲むようになる」と書かれていることが多いのですが、ふわりの場合はどちらもあります。急に飲まなくなる日もあれば、逆に飲みすぎる日もある。
つまり、多いか少ないかではなく「いつもと違うこと」そのものがサインなのだと思っています。だから毎日、水の減り方を見るようにしています。「今日はいつもと違うな」と思ったら、その日はいつも以上に様子を気にかけます。
正直に言うと、アジソン病は本当に分かりにくい病気です。教科書どおりに出ないことのほうが多いくらいで、調べれば調べるほど「うちの子は違う」と思うことばかりでした。
だからこそ、「うちの子のいつも」を知っておくことが、いちばんの備えになります。それを知っているのは、毎日一緒にいる飼い主だけです。
きっかけになりやすいこと
アジソンクリーゼには、引き金になりやすい状況があります。アジソン病の子がいる場合は特に注意してください。
「ストレス」の中身は、その子によってまったく違います。うちのチワワたちは雷が苦手ですが、ふわりは花火も雷も平気。代わりに苦手だったのがトリミングでした。
以前は美容室でカットしてもらっていたのですが、ふわりにとってはかなりの負担だったようです。それを知ってからは、バリカンとハサミを買って、私が自宅でカットするように切り替えました。
お風呂のあとも体に負担がかかると先生に言われたので、シャンプーをした日は、いつも以上に注意して様子を見るようにしています。
だから「うちの子は何が苦手か」を知っておくことが、そのまま予防になります。他の家では平気なことでも、その子には大きな負担かもしれません。
うちが経験したこと
ふわりは、これまでに2回クリーゼを起こしています。そして2回とも、症状がまったく違いました。
1回目:夜中に急にぐったりした
夜中に急にぐったりしてしまいました。夕方まではいつも通りごはんを食べていたのに、夜になって急に元気がなくなって、ぐったりと横になったまま動かない。体を触ると、いつもより冷たい気がしました。
「アジソンクリーゼかもしれない」——その言葉が頭をよぎって、すぐに夜間救急に電話しました。「今すぐ来てください」と言われ、深夜に車を飛ばして病院へ。点滴を受けて一晩入院し、翌朝には回復してくれました。

帰り道、助手席のキャリーの中でうとうとしているふわりを見ながら、「本当によかった」と思いました。あの夜、知識があったから動けた。もし「様子を見ていようかな」と思っていたら、どうなっていたか分かりません。
このときの夜間救急でかかった費用や、普段の通院費については別記事にまとめています。
犬のアジソン病・心臓病の通院費と薬代を公開|多頭飼いの毎月のリアルな費用
2回目:突っ張るような激しい痙攣
2回目は、まったく違う形で来ました。突っ張るような、激しい痙攣です。
体をこわばらせて、聞いたことのないような大きな声で鳴き続けました。口を強く食いしばっていて、抱き上げようとした私の手も噛まれそうでした。正直に言うと、見ていられませんでした。
1回目が「静かにぐったり」だったので、まさか痙攣という形で来るとは思っていませんでした。同じ子でも、同じようには起きません。
私がやってしまった、危ないこと
このとき、抱っこしていたタオルをふわりが噛みました。放すと今度は私の手を噛みそうだったので、そのままタオルを噛ませていました。
でもあとで先生に、こう言われました。
タオルは噛み砕いてしまうことがあるので危ないですよ
噛み砕いた布を飲み込んでしまうと、それが別の事故につながります。とっさに「これしかない」と思ってしたことが、実は危ないことでした。
同じ場面になったら、きっとまた慌てます。だから今は、次に起きたときのために決めていることがあります。
- 口の近くに手や物を持っていかない(先生に言われたこと)
- 周りの危ないものをどける——ぶつかって怪我をしないように
- 何分続いたかを見る——先生に伝える大事な情報になります
- できれば動画を撮る——落ち着いてから先生に見てもらえます
- おさまったらすぐ病院へ電話する
痙攣が起きているあいだ、飼い主にできることはあまり多くありません。「何かしなければ」と手を出すより、危なくないようにして、時間を見て、すぐ病院に連絡する。それがいちばんだと教わりました。
日頃からできる予防と備え
アジソンクリーゼは「なったらどうするか」だけでなく、「起きないように日常的に気をつける」ことが大切です。
- 投薬を絶対に忘れない(スマホのアラームを毎日設定している)
- かかりつけ医の緊急連絡先を控えておく
- 夜間救急に対応している動物病院を事前に調べておく
- その子が苦手なことを減らす(うちはトリミングを美容室から自宅に切り替えました)
- 水の減り方を毎日見る(多すぎても少なすぎてもサイン。「いつもと違う」を見る)
- 体調の変化を見逃さない——「なんかおかしいな」と思ったら早めに連絡する

特に投薬の管理は最優先です。うちは朝ごはんと一緒にお薬を与えるのをルーティンにしていて、薬を飲ませたらスマホのカレンダーに記録するようにしています。「今日飲んだっけ?」を防ぐためです。

「困ったときの連絡先メモ」を冷蔵庫に貼っておく
いざというとき、慌てていると電話番号を探すだけで何分もかかります。うちはかかりつけ医・夜間救急・病名と飲んでいる薬の名前を書いた紙を冷蔵庫に貼っています。家族の誰が最初に気づいても動けるようにするためです。
実際に電話するときは「アジソン病で治療中の犬です」と最初に伝えると、話が早く進みます。病院側もクリーゼを想定して準備してくれるからです。

まとめ:ためらわないことが、いちばんの備え
「大げさかな」と思っても、アジソン病の子については早めの受診をためらわないでください。空振りでも全然いい。病院の先生も「早めに来てくれた方が助かる」とおっしゃっていました。

アジソン病と付き合いながらも、元気に長生きしている子はたくさんいます。正しく管理すれば普通に暮らせる病気です。一緒に頑張りましょう🐾
この記事は、アジソン病の犬と暮らす飼い主の体験をまとめたものです。症状の感じ方や必要な処置は一頭ごとに違います。診断・治療については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。



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