犬のアジソン病(副腎皮質機能低下症)は、「元気がない」「ごはんを食べない」といった、ほかの病気と見分けにくい症状から始まる病気です。この記事では、6歳でアジソン病と診断されたうちのトイプードル・ふわりの記録をもとに、症状と治療、そして本やネットの説明と実際に違ったことをまとめました。

「アジソン病」という病気を知っていますか⁉︎
うちのトイプードル・ふわりが診断されるまで、私はこの病名を聞いたことすらありませんでした。
「副腎皮質機能低下症」——先生から説明を受けながら、難しい言葉が頭の中を素通りしていったのを覚えています。
でも今は、この病気のことをある程度理解して、ふわりと毎日を一緒に過ごしています。同じ診断を受けた方や、これから向き合っていく方に、少しでも役立てば——と思ってこの記事を書きました。

アジソン病とはどんな病気?
アジソン病(副腎皮質機能低下症)は、副腎という小さな臓器がうまく機能しなくなる病気です。
副腎は腎臓のすぐそばにある、とても小さな臓器です。でも、体の中ではとても重要な役割を担っています。ここから分泌される「コルチゾール」などのホルモンは、ストレスへの対応・免疫・血糖値の調整・体の水分や電解質のバランス維持など、生きていくうえで欠かせない機能を支えています。
アジソン病になると、このホルモンが十分に分泌されなくなります。体のさまざまなバランスが崩れ、元気がなくなったり食欲が落ちたりといった症状が出てきます。
犬のアジソン病はそれほど一般的な病気ではありませんが、決して珍しくはありません。特に中型〜大型犬に多いと言われていますが、ふわりのようなトイプードルでも発症することがあります。

どんな症状が出る?
| よく見られる様子 | うちのふわりの場合 |
|---|---|
| 元気がない・ぐったりする | 散歩を嫌がる日が増えました |
| 食欲が落ちる | 大好きなごはんを残すように |
| 吐く・下痢をする | ときどき吐くことがありました |
| 水をたくさん飲む | ふわりは逆に、飲む量が減りました。病院へ連れて行くころには、ほとんど飲めなくなっていました |
| 体が冷たい・震える | 1回目の発作(クリーゼ)のとき、夜中に急にぐったりして、体が冷たくなっていました |
| 体重が減る | 抱っこして「軽いかな」と感じました |
アジソン病は「偉大なる模倣者(The Great Pretender)」とも呼ばれるほど、症状が他の病気と似ていて気づきにくいのが特徴です。
- 元気がない・ぐったりしている
- 食欲がない・ごはんを食べない
- 嘔吐・下痢が続く
- 体重が落ちてきた
- 震える・体が冷たい
- 水をよく飲む・おしっこが多い
- なんとなく疲れやすい
ふわりの場合は最初、「ただ元気がないだけかな」と思っていました。でも数日経っても改善しなくて、病院へ。血液検査の数値に異常が見つかり、追加検査を経てアジソン病と診断されました。
こういった症状は、ほかの病気でも起こりえます。だからこそ診断がつきにくく、気づくまでに時間がかかることも少なくありません。「なんとなく調子が悪そう」が数日続くようなら、早めに血液検査を受けることをおすすめします。

治療はどうするの?
アジソン病は「完治する病気」ではありません。でも、正しく治療を続ければ、普通の生活を送ることができます。
治療の基本は、不足しているホルモンをお薬で補うこと。毎日欠かさず投薬することが一番大切で、薬を飲み忘れてしまうと体のバランスが崩れ、緊急事態(アジソンクリーゼ)を引き起こすことがあります。
また定期的な血液検査で、ホルモンや電解質のバランスを確認し続ける必要があります。ふわりは月1回の通院が基本で、担当の先生と一緒に薬の量を調整しながら管理しています。
ふわりも毎日お薬を飲んで、今はごはんをもりもり食べて、わがまま放題に甘えてくれています。最初はずっと不安でしたが、今では「この子のペースに合わせてやっていこう」と思えるようになりました。
現在も時々症状は出ます。ふわりの場合は、水やご飯を食べなくなると症状が出ていると判断し、動物病院へ連絡して即受診するようにしています。
アジソン病の薬で毛は抜ける?

ふわりは、アジソン病になってからは、薬の影響で毛もだいぶ抜けています🐩
だいぶ抜けたときもありました。だから、先生が薬の量を調整したりしながら、やっと今落ち着いてきて、少しずつ毛も生えてきています。
抜けたのは一部分ではなく、全体的にでした。皮膚も乾燥して、粉が吹いたような感じになっていました。
実際、今も皮膚はキレイとは言えません。なので、清潔を保つために、カットするときは短くしています。


アジソン病の治療で使われる薬の中には、ステロイドの仲間もあります。動物病院の解説では、ステロイドを長く使うと、毛が抜けたり皮膚が薄くなったりといった副作用が出ることがある、と説明されています。
ただ、同じ解説に、ステロイドの薬を自分の判断で急にやめるのは危ないとも書かれています。アジソン病の子にとって、薬は足りないホルモンを補う命綱です。ふわりの薬の量を変えたのも、私ではなく先生です。毛が抜けてきて気になったときは、薬を減らしたりやめたりする前に、かかりつけの獣医さんに相談してくださいね。
本やネットの説明と、ふわりで違ったこと
アジソン病について調べると、同じような説明がたくさん出てきます。でも、ふわりと暮らしてみると、その説明どおりではないことがいくつもありました。
| 項目 | よく書かれていること | ふわりの場合 |
|---|---|---|
| お水 | たくさん飲む・おしっこが多い | 飲まなくなる日も、飲みすぎる日もある |
| 発作(クリーゼ) | 急にぐったりする | 2回起きて、症状がまったく違った。1回目は体が冷たくなってぐったり、2回目は突っ張るような激しいけいれん |
| 引き金 | ストレス | 美容室でのカット(トリミング)と、お風呂のあと。花火や雷は平気 |
| お薬 | 足りないホルモンを薬で補う | 2種類。1つは病院で処方(1日100円)、もう1つは取り寄せ |

ほんとよくわからないのがアジソン病です😅
だから我が家では、決まった症状を探すよりも、ふわりの「いつもと違う」に気づけるようにしています。
🐾 わが家で毎日見ていること
- お水の減り方…多い・少ないより「いつもと違う」かどうか
- ごはんを食べるか…水やごはんをとらなくなったら、病院へ連絡してすぐ受診
- シャンプーの日…お風呂のあとも負担がかかると先生に言われたので、そのあとの様子を注意して見る
- カットは家で…美容室のカットが負担だったので、バリカンとハサミを買って家で切っています
2回の発作のくわしい様子と、そのとき私がやってしまった危ないことは、アジソンクリーゼの記事に書いています。病院で様子を伝えるときに役に立った記録のつけ方は、こちらの記事にまとめました。
アジソン病の子が、尿路結石にもなりました
8月の中ごろ、ふわりに血尿が出て病院へ行ったところ、尿路結石症と分かりました。アジソン病の治療を続けながら、今は病院でもらった療法食のサンプルを交互にあげています。よくなったら、ふくと同じ療法食に戻す予定です。
ごはんをどう切り替えたかはごはん選びの記事に、療法食を続けた記録は尿路結石の記事に書いています。この夏には、ごはんを食べない日が続いたこともありました。その10日間の記録もあわせてどうぞ。
「情報が少ない」と感じているあなたへ
ふわりが診断されたとき、私がまず感じたのは「情報がない」という心細さでした。病気の解説は出てくるのに、「実際どんな生活になるの?」「毎月いくらかかるの?」という、飼い主が本当に知りたいことが見つからない。
だからこそ、このブログではふわりとの日常を、リアルな数字も含めてできるだけ正直に書いていこうと思っています。通院費・薬代・日々の生活の工夫——同じ状況の方にとって、少しでも「参考になった」と思ってもらえたら嬉しいです。
次の記事では、ふわりがアジソン病と診断された日のことを振り返っています。あの日の戸惑いや不安を、そのまま書きました。





